2013年7月8日月曜日

印刷の色順(刷り順)---まとめ直し

■グラビア印刷

特許公報に記載:

【0015】
グラビア印刷の方式は、表刷り印刷と裏刷り印刷に大別される。

● 表刷り印刷方式

基材が白色の紙や白色フィルムに印刷する場合を、表刷りという。
(白いフィルムや紙の手前表側に印刷する方式)

基材の上に、Y->M->C->Kの順で印刷を行なう。

(Y->M->C>K)の順が基本だが、Kを先に印刷する場合もある。そ理由は、印刷位置を調整するために、センサーが検知しやすいKを最初に印刷させたいため。
表面から見て、濃い順。


裏刷り印刷方式

基材が透明フィルムに印刷して白インキで最後覆う場合を、裏刷りという。
(フィルムの向こう側に印刷する方式)

基材の上に、K-C-M-Yの順に印刷した後に白インキを印刷する。

何故この様な色順で印刷しているのかは、グラビア方式の印刷の仕組上、基材に対して濃い色から印刷しなければならない技術的な理由から来ているらしい。

1つは、黄色が透明でない。Yを最期に刷ると、黄かぶり印刷再現になるというインキの特性から来る制約。

逆に言えば、色再現やその他不都合がなければ、どの様な順番で印刷しても良いということのなる。

なおさら、インクジェット印刷の場合ではその機械の順番がただしいという言うことになる。なぜならば、インクジェットのインクの特性に合わせて作られているのだから。

ただ、Kを先刷りに持って行くのは一理あって、印刷位置の調整に都合がよいということで、たとえば、Kを印字して位置がセンターになかったとき、基材を動かすか、印字データを動かして位置調整できる機械が現場にはある(必要)ということである。

※CTPオフセット印刷を専門にしてきたので、勘が狂う。


特色

CMYKの間に入ることあるそうで、それは、ペットボトルのラベルを印刷している会社の話し。
しかし、こうでなければならないという「決り(掟)」はないらしく、基本は、印刷インキの特性、印刷機の特性に左右されると言うことではないか。
CMYKの間に特色を入れるのは、デザインのプロの技かもしれない。

*上下の色の重なりを意識している会社は、不透明度の高いインキを使っている証拠かもしれない。




■ 商業印刷(CTPオフセット)

出所: 東洋インキ、DIC その他インキメーカー、

Kから印刷を開始するので、印刷物の一番下に「K」がきて、一番上に「Y」いるということになる。

K->C->M->Y
K->C->M->G->Or->Y (6色分解の時)
昔は、CMYKで、最後にKだったような気がする。
その理由は、CMYの透明度が低いのでKの上にCMYの色が乗ると、黒の色がシャキッと出てこないと言われたような記憶が残っている。

現在は、濃い順に印刷した方が位置合わせしやすいのだという説明を聞く。

しかしいずれにせよ、インク間のタックの問題もあるので、インキメーカーの指定順をそのまま守るべきと考える。




■ レタープレス(樹脂凸版)

昔は、YCMK、YMCKの順番で印刷を行なっていた。
理由は、先に印刷したインキが乾く前に、次のインキを印刷するために、最後にYが来るとインキの混色が出てくるためだという。

現在は、一色づつ乾燥させていることから、刷り順については、あまりこだわらないという。
特色を印刷する事は多いが、(CMYK)を印刷した後ろになることが多い。


一応、オフセットと同じ並びになっている。

C->M->Y-K>S1->S2->S3->




■ 箔押し

コールドホイルの印刷が普通になったが、印刷順は、聞くと、

H->(CMYK)->S1->S2->

最初にくる場合と、

(CMYK)->S1->S2->S3->->H

最後にくる場合とがあるそうだ。


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